| 事例内容 | 相談事例 |
|---|---|
| 問題社員 | 競業 |
| 担当した事務所 | ALG 東京法律事務所 |
概要
依頼者の元従業員の問題行為は以下の通りであるところ、以下問題行為に基づいて請求できるものを全て行いたいとのご依頼。
①依頼者の就業規則には、同業他社で兼業禁止の規則があったにもかかわらず、当該事項に反して兼業をしていた。
②依頼者に勤めていた期間において、既定の価格設定よりも割引した額で、勝手に施術を行い、依頼者の売り上げに損害を与えた。
③依頼者と元従業員の間で、依頼者の5駅以内の競合他社には勤めないこと、顧客や従業員の引き抜きをしないことが、合意されていたにもかかわらず、2駅先の競合他社に勤めており、顧客の引き抜きも行っていた(顧客の引き抜きに関しては確固たる証拠なし)。
④元従業員の、転職先のネイルサロンでのSNS投稿が、依頼者のSNS投稿と似ている(写真の構図や加工、文章等)ので、差し止めたい。
弁護士方針・弁護士対応
相談内容に対する回答は、以下のとおり。
①就業規則違反に基づく懲戒処分は、雇用期間のみ行えるもので、退職した後は就業規則違反を理由に懲戒処分を行うことはできない。雇用期間中に元従業員が行った兼業によって、依頼者に損害が生じていれば損害賠償請求をすることは検討し得るが、具体的な損害が生じたと立証できないのであれば、就業規則違反に基づく請求は難しい。
②会社に損害を与える背任行為であり、依頼者が割引した額が算定できるのであれば、損害賠償請求は可能と考えられる。
③競合他社に顧客を引き抜かれたことによって生じた損害を請求することは不可能ではない。もっとも、裁判で請求する場合には、損害の立証のハードルは高く、認められにくい。交渉において、算定できた範囲で損害を請求することを試みることで、相手の対応を見ることはできる。
④SNSの投稿の差止めの法的根拠としては、著作権侵害に基づく差し止め請求等が観念できるが、依頼者におけるSNS投稿が著作物と認められる可能性は高くない。
なぜならば、著作物と認められるには、創作性が必要であるが、①ネイルサロンの投稿は一般的にネイルが見えやすいような限定された構図による写真になること、②投稿の文章も、ネイルの色やデザインに関する説明という限定されたテーマの中の文章になり文言に独創性が表れにくいことから、ネイルサロンのSNS投稿には創作性が認められにくい性質がある。
依頼者のSNS投稿を確認したものの、一般的なネイルサロンに見られる構図での写真に、ネイルの色やデザインを簡単に解説した文章が添えられているのみであったため、依頼者のSNS投稿には創作性が認められる可能性が相当低く、著作物に該当するとはいえないものと考えられる。
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