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健康診断と賃金について

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担当した事務所 ALG 東京法律事務所

事案の概要

当社では日給制を導入しておりますが、勤務時間中に医師を招いて健康診断を実施したところ、とある従業員から”健康診断中も賃金は支払われますよね?”と言われてしまいました。健康診断中も賃金を支払わなければいけないのでしょうか。

弁護士方針・弁護士対応

「一般健康診断」については、業務遂行と直接関連するものではないため、労働時間に当たらないと考えられています。したがって、受診中は賃金を支払う義務まではありません。

しかしながら、例えば、労働者から「賃金が出ないのであれば受診しません」などといわれてしまったときの対応には苦慮することになります。定期健康診断を受診させるのは使用者の義務とされているため、労働者がこれを受診しなかったときに法令違反を問われるのは使用者だからです。

そのため、労使間のトラブルを避ける観点からも、受診に要した時間分の賃金を支払うことが望ましいと考えられており、賃金を支払っている企業が多数であるというのが実状です。

一方、法定の有害業務に従事する労働者が受ける「特殊健康診断」については、業務遂行との関連性が強く、労働者の健康確保のために当然に実施する必要があるものであるため、労働時間に当たり、受診中の賃金の支払いが必要であるという点には注意が必要です。

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