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管理職の従業員に対する残業代支払義務について

事例内容 相談事例
雇用 残業代
担当した事務所 ALG 東京法律事務所

事案の概要

48名の従業員のうち、37名が管理職であり、残りの11人に対してのみ残業代を支払っているが、問題ないか。

弁護士方針・弁護士対応

確かに、「監督若しくは管理の地位にある者」は、自らの労働時間を自らの裁量で律することができ、その地位に応じた高い待遇をうけることから、労働基準法第4章で定める労働時間の規定の適用を受けません(労働基準法第41条第2号)。
しかしながら、本件では管理職従業員の割合が非常に多く、相談者における管理職従業員の全部又は一部が「監督若しくは管理の地位にある者」に該当しないおそれがあると考えられます。
「監督若しくは管理の地位にある者」といえるためには、①事業主の経営に関する決定に参画し、労務管理に関する指揮監督権限を認められていること、②自己の出退勤をはじめとする労働時間について裁量権を有していること、③一般の従業員と比べて、その地位と権限にふさわしい賃金上の処遇を与えられていることという要件を充たす必要があると解されています。
こういった判断基準に即して、管理職の地位にある従業員を、管理監督者である者と管理監督者でない者とに区分し、後者については、未払いの残業代が生じている可能性があるので、調査の上、支払うことが望ましい旨を伝えました。

弁護士の活動及び解決結果

相談者は、管理職37名について、管理監督者該当性を検討し、未払残業代の支払い及び契約内容の変更を検討することになりました。

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