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有期の契約社員が妊娠した際の雇止めについて

事例内容 相談事例
雇用 雇止め 有期雇用 契約社員 男女雇用機会均等
ハラスメント マタハラ
担当した事務所 ALG 東京法律事務所

概要

有期の契約社員Aが妊娠し、予定していた業務ができなくなるため、雇止めをしてよいか、相談がありました。

Aは、2~3年後に定年退職予定の資格が必要な専門職につく予定の後任者として採用されました。Aには、Bと共に仕事をし、Bによる指導及び引継ぎをしながら、Bの業務である専門業務を担っていくことが求められていました。

会社側は、Aに対して、Bの後任として採用すること、Bと仕事をしながら引継ぎを完了させること等について、採用時には十分な説明をできていなかったようでした。

しかし、この度Aが妊娠し、今後産休及び育休を取得するとなると、その引継ぎができなくなってしまうため、会社としては期間満了でAの雇用契約を終了させ、A以外にBの後任を探さなければなりません。

会社側としては、このような妊娠をきっかけに雇止めをすることが、法律上問題があるのではないか、と考え相談に至りました。

弁護士方針・弁護士対応

雇用機会均等法(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律)9条3項は、「妊娠……を理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない」と定めています。

雇止めが「不利益な取扱い」にあたることは明らかです。

相談内容における問題は、今回の雇止めが「妊娠…を理由として」いるかどうかです。

行政上の解釈通達では、妊娠等を「契機として」、すなわち、きっかけとして、不利益取扱いをすることも妊娠を「理由として」いるものであるという方針、運用をとっています。また、契機としているか否かについては、時期的要素が主たる判断要素とされており、本件も原則として妊娠を契機としたもので、妊娠を「理由として」いることになります。

もっとも、例外として①業務上の必要性からやむを得ない場合、または、②当該労働者の同意があり、一般的労働者の立場でも同意する合理的な理由が客観的に存在する場合には、同項違反を構成しないという判例があります(最判H26.10.23)。

そこで、①のやむをえない事情を整理し、②Aにその事情を伝えて同意の獲得を目指すことを助言しました。引継ぎには2年という期間を要する専門的業務であることなどの業務上の必要性に関する事情が、①のみならず②の例外要件を満たす要因にもなる可能性があるといえます。

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