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職能資格の降格による減給の適法性

事例内容 相談事例
人事 人事考課 減給
問題社員 降格
担当した事務所 ALG 東京法律事務所

相談内容

定期的な人事考課に基づき職能資格を10等級以上引き下げ、その結果として給料が2割程減った社員から、減給に納得ができないとして抗議されています。抗議の内容としては、給料が支給されるまで今回の減給の事を知らず、事前に降格されたことを知らされていないため納得できない、また、自分は仕事にしっかり取り組んでおり、降格されるようなことはないはずである、というものでした。
会社としては会社の人事考課には裁量があり、従業員からとやかく言われる筋合いはなく、適法であると認識しているが、どのように対応すれば困っているということで、相談を頂きました。

前提となる法制度・助言内容

まず、職能資格の降格は、本件のように基本給の減額を伴うことが多く、このような降格の適法性のポイントは、⑴降格・減給の根拠規定が存在するか否かと、⑵降格が権利濫用に当たらないか否かの2点です。
まず、⑴根拠規定については、降格することがある旨の規定のみならず、職能資格の等級に応じて金額が定められていることが望ましいです。
また、⑵権利濫用については、①当該社員の能力等と引下げ後の等級が合致していること、②当該社員が負う不利益の程度、③必要な手続きの履践の3点から総合的に検討することになります。

本件では、⑴根拠規定は存在しますが、⑵①当該社員が自分の能力等と等級が合致していない旨述べていること、②減給幅が2割程度と低額ではないこと(人事考課の結果として減額するとしても、せいぜい1割程度が限度でしょう。)、③会社の規則に規定されている事前の告知の手続きが取られていないことから、権利濫用とされ、減給無効になるおそれがあります。
そこで、今からでも当該社員とコミュニケーションをとり、降格について認識をすり合わせることが重要であると助言しました。その上で当該社員がやはり降格に納得できないという場合には、降格の撤回もしくは降格内容の変更も検討しなければならない旨も併せて助言しました。

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