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子会社が親会社よりも待遇がよい場合の吸収合併

事例内容 解決事例
労働 労働条件の不利益変更 賃金減額 労働契約
就業規則 就業規則
担当した事務所 東京法律事務所

概要

依頼者の事業整理の一環で、100%子会社である相手方を吸収合併する旨の相談が端緒になりました。

吸収合併にかかる手続に関してご依頼いただくのと並行し、子会社の従業員を受け入れる依頼者側の就業規則の相談を受けました。

そこで、依頼者と子会社の従業員の待遇の違い等を分析したところ、子会社の従業員の方が、依頼者の従業員の待遇よりも、よい待遇を受けていることが発覚し、それぞれの待遇の調整が必要となりました。

吸収合併では、存続会社が吸収した消滅会社の権利義務を包括承継することから、消滅会社とその従業員との雇用契約も、その内容のまま承継されてしまいます。

旧子会社の従業員が、依頼者の従業員よりもよい待遇で勤務することとなるアンバランスさを解消するため、依頼者としては、子会社の従業員に対する待遇を、依頼者の従業員に対する待遇に揃えたいとの要望を受けました。

弁護士方針・弁護士対応

吸収合併に伴うものとはいえ、労働条件の不利益変更が生じることは間違いなかったため、単に就業規則の変更にとどまらず、子会社の従業員全員からの個別同意を取得する方向で検討を進めました。

従前の待遇から、不利益に変更される範囲及びその程度を分析し、その不利益性を緩和するような措置や、代償措置を検討していきました。

例えば、「賃金」について、年間100万円以上の減給が生じる従業員もいたため、減給が生じる従業員については、段階的に減給する”調整期間”を設ける措置を行うほか、全体的な不利益変更に対する代償措置としては、子会社の勤続年数に応じた退職金の支給を行うなどしました。

その他、子会社の従業員にかかる自由な意思決定を担保するために、3カ月程度前から合同の説明会を行い、個別同意を取得する際には、個別の面談において不利益変更内容等が記載された「雇用契約書兼同意書」を示して、個別に質疑応答の機会を設け、個別の面談日から熟慮期間を置いて、「雇用契約書兼同意書」への署名押印をするよう求めていきました。

結果

合同の説明会においては、依頼者の担当者が早い段階で丁寧な説明を行ったため、多少の批判はあったものの、具体的なトラブルは生じなかった。

また、「雇用契約書兼同意書」も、想定通りに取得することができ、現在(1年程度経過)に至るまで、旧子会社の従業員とのトラブルは聞き及んでいない。

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