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会社の元役員からの未払退職金請求について交渉及び訴訟を経た結果およそ50パーセントを減額できた事例

事例内容 解決事例
雇用 退職金
労働 労働契約
担当した事務所 ALG 東京法律事務所
結果
  • 【依頼前・初回請求額】約300万円
  • 【依頼後・終了時】約150万円

概要

本件は、依頼者である企業において、営業職従業員として数年働いた後、依頼者の役員を数年務め、最終的に依頼者を退職した相手方が、依頼者の支給した退職金が不足しているとして、依頼者に対し、未払いとなっている退職金の支払を求めてきたという事案でした。

依頼者としては、自らの定める退職金規程の定めに従って退職金を支給したと考えていたものの、相手方の代理人となった弁護士からの内容証明郵便が届いたことを受けて、速やかにご相談していただきました。

弁護士方針・弁護士対応

本件は、依頼者が相手方に対して退職金を支払うべきことについては争いはありませんでした。

しかし、以下のような争点・懸念点がありました。

  • 代表取締役就任時に依頼者と相手方との間で取り交わした個別の合意書の解釈について双方の認識にズレがあったこと
  • 最終的に相手方が依頼者を退職した原因について、会社都合・自己都合のいずれであるかについて双方の認識にズレがあったこと
  • 在籍中に起こした交通事故の弁償がなされていなかったこと

上記のほか、当事者双方には多くの認識のズレがあったため、数ヶ月交渉を経てもお互いの認識が揃うことはありませんでした。

そこで、交渉は決裂となり、相手方は訴訟を提起したため、裁判の場でお互いの主張立証を尽くすことになりました。

本件は、初めから双方の認識に多くのズレがありました。

そのため、弊所担当弁護士は、代表取締役に対する退職金規程の適用の有無や、相手方の退職が自己都合のものであったことなどの法律的な主張も含め、裁判所に対し、いかに依頼者側の主張が事実経過として確からしいものであるかを説得的に伝えることに注力しました。

結果

本件は、双方がそれぞれの主張立証に注力した結果、裁判所が心証を形成するまでには相当の時間を要しました。

結果的には、訴訟から約半年後の期日で訴訟上の和解が成立しました。

争点の中でも、相手方の退職が自己都合であった点はこちらの強く主張しており、裁判所に対して自己都合による退職であるとの心証を抱かせることができました。

その結果、約150万円の一括払いという和解条項でもって訴訟上の和解成立となりました。

結果として、当初の請求額にからみると約50パーセントの減額に成功しました。

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