| 事例内容 | 相談事例 |
|---|---|
| 人事 | 人事考課 |
| 問題社員 | 降格 |
| 担当した事務所 | ALG 東京法律事務所 |
概要
身体的な障害がある特定の従業員について、職能資格制度における一番下の等級に位置付けているが、同じ等級の職員と比べても業務遂行能力が低い。このような従業員について、給与を下げることが出来るか。
また、障害のある従業員の業務遂行能力が低いことをもって人事考課を他の社員より低くしても問題ないか。
弁護士方針・弁護士対応
労働者の報酬を減額することは労働条件の不利益変更にあたるため、減額のためには労働者の同意を得る必要があります(労働契約法8条)。
しかしながら、労働者の同意を得たとしても、賃金規程等に反する内容の合意については就業規則の最低基準効(労働契約法12条)が及び、無効になると考えられます。
そのため、賃金規程等に労働者の等級に応じた報酬額の規定があるなら、規程を変更してさらに1段階低い等級を設けて、労働者の自由な意思による同意を得て降格させるほかない。
ただし、労働者が同意する動機は考えにくいため、さらに1段階低い等級を設けることについては今後同様の状況が発生した場合に備えた対応と位置づける必要があります。
人事考課については、会社が障害の状況に応じた合理的配慮を提供したうえで、それでもなお業務遂行能力が会社の求める基準に満たない場合にそのことを理由に他の社員より低い評価をすることまで妨げられるわけではありません。
ただし、障害者であることを理由にその待遇に関して差別をしてはならない(障害者雇用促進法35条)ことから、採用時に把握していた事情を理由に降給、降格につながるような扱いとすることは行うべきではありません。
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