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ハラスメントの事実認定|判定方法や適正に行うためのポイント

弁護士法人ALG 執行役員 弁護士 家永 勲

監修弁護士 家永 勲弁護士法人ALG&Associates 執行役員

ハラスメントの事実認定

ハラスメントの申出がなされた場合、実際に申出どおりのハラスメントがあったのかについて事実認定を行う必要が生じます。
仮に、ハラスメントの事実確認が不十分であった場合に、事実を放置することで従業員に対する被害が拡大したことを理由に会社に損害賠償責任が認められることもあります。

会社が不足の責任を負わないようにするためにも、適切なハラスメントの調査及び事実認定が必要になるため、ここでは事実認定について解説します。

なお、使用者がハラスメントの発生やそのおそれが生じた場合に行う調査には、調査方法の公平性や妥当性が求められます。そのため、どのような調査方法で調査を行うべきか慎重にご検討ください。

ハラスメント発生時の内部調査の方法

ハラスメントを判断する難しさ

ハラスメントの事実認定において課題となるのは、当該事実があるもののハラスメントに当たると判断できるのか、またハラスメントの事実が確認できるのかという点です。

パワーハラスメントにおいては、上司からの発言は確かに語気が強いもののパワーハラスメントに該当する程度のものといえるのかといった、業務上の必要な指示に該当するかという問題があります。

また、セクシャルハラスメントは、被害が人の目に触れ難い密室で行われることがあるため、セクハラ行為があったことの裏付けが存しないこともあり得るところです。

ハラスメントの判断基準

ハラスメントの申出があった場合であっても、ハラスメントの存在を認定するためにどのような事実が必要になるかが不明瞭かと思われます。
そこで、パワーハラスメントを題材にして、いかなる言動がパワーハラスメントに該当するか解説するとともに、判断基準を基に必要な事実を解説していきます。

法律上、パワーハラスメントとは、職場において行われる
①優越的な関係を背景とした言動であって、
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③労働者の就業環境が害されるもの
と定められています。

申出のあったハラスメントの内容が、①から③までの要件に該当するかを、調査した事実を基に判断していくことになりますが、具体的にどのような事実が該当するかは下記をご参照ください。

パワハラ防止法の義務化と企業がとるべき対策
会社が行うべきセクハラ対策と発生後の対応について
企業がとるべきマタハラへの対応・防止措置

被害者と加害者の言い分が食い違う場合の判定方法

事実認定を行う際に問題となるのが、被害者と加害者とで言い分が異なり、どちらの主張する事実が正しいのか判断が困難になるという点です。
必ずしも真偽の判断ができるものではありませんが、参考までに次の判断方法に基づいたヒアリングを行うことが挙げられます。

  • ①言い分に具体性があるか
  • ②言い分に矛盾や変遷がないか
  • ③言い分と客観的証拠が合致しているか
  • ④目撃者の証言と合致しているか
  • ⑤虚偽の供述をする動機がないか
  • ⑥同様の被害を受けた者がいないか

①言い分に具体性があるか

証言者が真実の証言を行っている場合には、当該証言者の記憶に基づいた主張を行っていることが通常と考えられます。
そのため、証言の内容は具体的であることが想定され、どれだけ被害状況・加害状況等を具体的に記憶しているか否かがポイントとなります。

証言内容があいまいである場合には、虚偽の発言を行っている可能性があることから、ヒアリングの際には、具体的な発言内容や状況を尋ねるのがよいでしょう。

②言い分に矛盾や変遷がないか

複数人からヒアリングを行うことから、他者の証言内容と整合性があるかを確認するために複数回ヒアリングを行うことになります。

実際の体験であれば、一貫した証言を行うことが経験則上考えられますが、前回の証言内容と矛盾する証言・異なる証言を行った場合には、一貫性のない証言として虚偽と判断する要素の一つとなり得ます。

ヒアリングを実施する際には、記録を取ることを心掛けましょう。

③言い分と客観的証拠が合致しているか

ヒアリングを実施する際には、録音データやメールのスクリーンショットなど一定の客観的証拠が集まっている状況が想定されます。
ヒアリングにおける証言内容と客観的証拠の内容が矛盾する、異なる場合には、証言内容が虚偽であると判断する大きな事情になるものと考えられます。

客観的証拠を集めるのは困難な場合もあるかもしれませんが、ハラスメント調査のためにもできる限り、ヒアリング前に集めておくことをお勧めします。

④目撃者の証言と合致しているか 

被害者・加害者と立場が異なる第三者の目撃証言も参考になります。

目撃者である第三者は、中立的な立場であることが多く、一方に有利又は不利となるような証言を行うおそれは低いと考えられます。
そのため、目撃者の証言と異なる証言を行った場合には、虚偽の証言であるとの判断に寄るものと考えられます。

なお、第三者が被害者又は加害者に肩入れしていないかを、事前に確認する必要があります。

⑤虚偽の供述をする動機がないか

被害者が相手をおとしめるために、虚偽のハラスメント被害を申告する場合もあります。
たとえば、被害者と加害者との恋愛関係のもつれによる報復として、ハラスメント被害を申告することも挙げられます。

そこで、被害者と加害者とのハラスメント被害申告時前の関係性も調査しておくことも有用です。

⑥同様の被害を受けた者がいないか

ハラスメント被害を申告した者と同様のハラスメント被害を申告する被害者がいないかという点も真偽の判断には考慮事由となり得ます。

同様のハラスメント被害を申し出た場合には、加害者が同様の方法で、ハラスメント行為を行っているという裏付けとなり得ることから、同様の被害者がいないかを調査することも挙げられます。

ハラスメントの事実認定を適切に行うためのポイント

ハラスメントの適切な事実認定を怠ったことにより、会社に対する責任追及が行われるおそれがあります。
そのため、事実認定をする際には、次のように慎重に行うことを心掛けましょう。

必ず双方からヒアリングする

ハラスメントの被害を申し出た者だけでなく、加害者として挙げられた者からもハラスメントの内容についてヒアリングを実施することが必要です。

一方的に被害者側からヒアリングをするのみでは、ハラスメントの事実の真偽を確認することは困難であることから、必ず被害者と加害者の双方からのヒアリングを行いましょう

双方の主張が異なる場合には、ハラスメントの調査に長けた、弁護士等の第三者にヒアリングを依頼することも有用です。

客観的な証拠を確保する

ハラスメントの事実関係を確認するために証言だけでは、記憶違いや虚偽の申告などにより、真偽を確定することが困難な場合があります。

そこで、客観的証拠を数多く集めた上で、証言内容の裏付けをとる必要があります。
具体的に挙げられる証拠としては、次のものが挙げられます。

  • 家族や友人の日記やメモ
  • 当事者間のLINE、メール、手紙
  • 録音・録画データ
  • 写真
  • 診断書
  • SNSへの投稿 など

中立的な視点で判断する

ハラスメント被害を申し出られた場合、被害者側に立ってしまうことが多々あります。
しかし、ハラスメント被害の申出が、虚偽である可能性もあるため、被害申告から直ちに加害者がハラスメントを行ったと断定することは避けましょう。

あくまで中立的な立場で被害内容をヒアリングし、客観的な証拠や第三者の目撃証言などと照らし合わしながら客観的な判断を行うことを心掛けましょう。

弁護士に相談する

ハラスメントの被害があったのか、判断に悩む場面も出てくることがあると考えられます。
そのような場合には、弁護士に相談することを推奨します。

弁護士は第三者であるため、被害者又は加害者の申出に肩入れすることなく、中立的な立場で調査・判断を行うことができます。
また、同様の案件を多く扱っていることから、知識や経験が蓄積されており、必要な客観的証拠のアドバイスも同時に行うことができます。

被害者・加害者の言い分のどちらが正しいのか、悩ましい場合には抱え込まずに、まずは弁護士にご相談ください。

ハラスメントの事実認定後の対応

ハラスメントの事実認定が終了した後、被害者・加害者の双方に結果を通知するとともに、必要に応じて調査報告も作成しておくことが挙げられます。

会社におけるハラスメントに対し、会社が適切に行動していること、厳格に対処していることを示すことで、再発を防止する効果もあります。

ハラスメントに該当した場合、被害者と加害者との間の関係改善に向けての援助を行いつつ、加害者に対し就業規則に基づく懲戒処分を行うなど、今後ハラスメントが起こらないように再発防止に向けた対応を行うことになります。

また、ハラスメントに該当しなかった場合には、会社として事実確認を行ったことや、その結果どのような結論に至ったかを報告することで、被害者・加害者側から納得を得られるようにしておきましょう。

ハラスメントの調査報告書とは?書き方やポイント
ハラスメント加害者への調査と対応

弁護士が中立な視点からハラスメントの調査・事実認定をサポートいたします

会社内でのハラスメントの事実認定は、会社が被害者や加害者からの訴訟を提起されるリスクや、社会的評価を低下させるリスクを伴う重要な判断となることから、慎重に手続きを進める必要があります。

ハラスメントに関する経験が十分でない場合には、加害者の発言がハラスメントに該当するのかといった判断を行うことが困難となることが想定されます。

そのため、ハラスメント調査を行う際には、第三者であり知識や経験が豊富な弁護士に相談することがおすすめです。
弊所では、数多くのハラスメント相談を受けており、的確なアドバイスやご提案が可能ですので、是非ご相談ください。

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この記事の監修

執行役員 弁護士 家永 勲
弁護士法人ALG&Associates 東京法律事務所執行役員 弁護士家永 勲 保有資格弁護士(東京弁護士会所属・登録番号:39024)

執行役員として法律事務所の経営に携わる一方で、東京法律事務所企業法務事業部において事業部長を務めて、多数の企業からの法務に関する相談、紛争対応、訴訟対応に従事しています。日常に生じる様々な労務に関する相談対応に加え、現行の人事制度の見直しに関わる法務対応、企業の組織再編時の労働条件の統一、法改正に向けた対応への助言など、企業経営に付随して生じる法的な課題の解決にも尽力しています。

近著に「中小企業のためのトラブルリスクと対応策Q&A」、エルダー(いずれも労働調査会)、労政時報、LDノート等へ多数の論稿がある

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